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ImageJ

ImageJの使い方 3 ーImageメニュー編ー

Windows環境にて、ImageJ 1.53kを使用していきます。

今回はImageメニューの中身を紹介していきます

Type

画像の形式を変更する。
変更可能な組み合わせと、不可な組み合わせがある。
可能である組み合わせは以下の通り。

使用できる形式は以下の通り。グレースケール画像とカラー画像、一枚か複数枚(Stack)がある。

8-bit: 8ビットのグレースケールに変換する。各ピクセルは28種類(0~255)の値を持つ。

16-bit: 16ビットグレースケールに変換する。各ピクセルは216種類(0~65,535)の値を持つ。高ダイナミックレンジの画像が必要な科学的な用途の画像に適する。

32-bit: 32ビット浮動小数点グレースケールに変換する。各ピクセルは非常に広い範囲の値を持つことができる。この形式は、小数を扱うような画像処理や解析が必要な場合に使用される。

8-bit Color: 256色のインデックスカラー画像に変換する。このオプションは、色情報を保持しつつデータ量を抑えることができる。

RGB Color: 画像を24ビットRGBカラー画像に変換する。各ピクセルは赤(R)、緑(G)、青(B)の3つの成分から成り、合計約1670万色を表現できる。この形式は、自然な色の表現が必要な場合に使用される。

RGB Stack: RGB画像を個別の赤(R)、緑(G)、青(B)のチャネルに分割する。カラー画像のチャネルごとの詳細な分析や処理を行う場合に使用する。

HSB Stack: 画像を色相(Hue)、彩度(Saturation)、明度(Brightness)の3つの情報に分割する。

Lab Stack: Lab色空間で表現する。Lab色空間は、人間の視覚に近い形で色差を表現でき、Lは明度、aは色相、bは彩度の軸を表す。この色空間を使用することで、色の知覚的な差異をより正確に扱うことが可能になる。

Adjust

Brightness/Contrast… : 画像の明るさとコントラストを調整する。明るさを調整すると、画像全体が明るくor暗くなり、コントラストを調整すると、明暗の差が強調される。

Window/Level… : 画像の明るさやコントラストを調整するBrightness/Contrast… と同様の機能。医療分野において一般的に使用される方法。

Color Balance… : カラー画像に使用して画像の赤、緑、青の各チャネルのバランスを調整することで、全体の色合いを変更する。

Threshold… : 閾値を設定することで、その値以上(または以下)のピクセルを白または黒に二値化する。グレースケール画像が対象。

Color Threshold… : カラー画像に対する二値化。色の成分(赤、緑、青のチャネル)ごとに異なる閾値を設定できる。

Size… : 画像の解像度や画像サイズを調整。

Canvas Size… : 元の画像サイズを変えずに画像を一回り大きくするなどが可能。新たに作成した領域の画素値はバックグラウンド、もしくはゼロ(zero fill)となる。

Line Width… : ラインツールを使った際の太さを指定する。

Coordinates… : 座標(left, right, top, bottom)の値を変えることができる。原点をleft-topからleft-bottomに変更にするなども可能となる。

Auto Threshold : アルゴリズムに基づいて自動で画像を二値化する。

Auto Local Threshold : 全体で一つの閾値を定めるのではなく、画像の異なる部分に異なる閾値を適用する。

Brightness/Contrast…やWindow/Level…などには意識せずに画素値を変えてしまう操作があるため注意が必要。

Auto: 自動的に最適と判断する明るさとコントラストの設定を画像に適用する。この計算は、画像のヒストグラムをもとに行われ、画像の詳細が最もよく見える設定を自動で見つけ出す。

Reset: 明るさとコントラストの設定を元の状態(画像を開いた時点の状態)に戻す。

Set: 具体的な値を指定して明るさやコントラストを調整する。

Apply: 現在の明るさとコントラストの設定が画像に適用され、「Apply」操作を行った時点での設定が画像に固定されます。※この操作は画素値を変更するため注意が必要

Threshold(二値化処理)の閾値の決定方法が複数用意されている。

Default: 画像に最も適した方法を自動で選択する。

Huang: Huangのファジィ閾値法に基づく。画像のヒストグラムを用いてファジィエントロピーを最小化する閾値を見つける。

Intermodes: ヒストグラムのピーク間の最小値を閾値として選択する。ヒストグラムが二つの明確なピークを持つ場合に適する。

Isodata: 反復的な方法で閾値を決定する。二値化された群の分散が最大になるように閾値を設定する。

IJ_IsoData: ImageJにおけるIsodataアルゴリズムの実装だが、詳細が異なる場合がある。

Li: 画像の平均輝度を用いて閾値を計算する。最小クロスエントロピーの原理を使用する。前景と背景のコントラストが低いものや画像全体で輝度が不均一な場合に、他の手法よりも有効である場合が多い。

MaxEntropy: 画像のヒストグラムを使用して、前景と背景のエントロピー(情報量)の合計が最大になる閾値を見つける。

Mean: シンプルな手法。画像の輝度の平均値より明るいピクセルを前景、それ以下を背景とする。

MinError: 二値化した画像のヒストグラムを分析して、分類誤差(一方のクラスに属するピクセルが誤って他方のクラスに分類される確率)を最小化する閾値を見つける。

Minimum: ヒストグラムの最小値を閾値とする。ヒストグラムが明確な谷間を持つ場合に効果的。

Moments: 画像のヒストグラムのモーメント(平均、分散など)を使用して、最適な閾値を決定する。この方法は、画像の統計的特性を考慮して閾値を見つける。

Otsu: 2群の分散が最大になるような閾値を見つける。画像のヒストグラムが二つのピークを持つ場合に有効。

Percentile: 画像の全ピクセル値を昇順に並べたときの特定の百分位数を閾値として使用する。

RenyiEntropy: エントロピーを最大化する閾値を見つける。この方法は、画像のヒストグラムに基づいて、情報理論的なアプローチをする。

Shanbhag: ヒストグラムが一つのピークを持つのではなく、複数のピークを持つ複雑な画像に有効。

Triangle: ヒストグラムを三角形とみなし、最遠点を閾値として使用する。ヒストグラムが一つのピークと長い尾を持つ場合に有効。

Yen: Yenのアルゴリズムに基づいて、エントロピーを最大化する閾値を見つける。これは、画像のコントラストを最大化するような閾値を選択する。

Auto Thresholdでは、全方法による結果を確認することができる。

Auto Local Thresholdにおいても様々な手法が用意されている。

Show Info…

画像情報を表示する。DICOMヘッダーの情報などもある程度、調べることができる。

Properties…

画像のチャネル数、スライス数、フレーム数、マトリクス数、単位などを変更する。

Color

Split channels : カラー画像をRed, Green, Blueに分割する

Merge Channels… : Red, Green, Blue, ・・・などのを合成する

Arrange Channels… : 色の順番を変える。

Channels Tool… : RGBカラー画像の赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)の各チャネルを個別に操作する

Stack to RGB : スタック内の1枚目の画像が赤、2枚目の画像が緑、3枚目の画像が青に対応し、これらが組み合わされて一つのカラー画像が生成される。

Make Composite : RGB画像、2~7枚の画像スタック、または2~7チャンネルのハイパースタックを、合成カラー画像に変換する。

Show LUT : 現在開いている画像の色成分を表示する。

Display LUTs : デフォルトで使えるLUTとその配色を確認できる。

Edit LUT… : Look up tableを編集できる。保存済みのLUTを読み込むことも可能。

Color Picker… : 前景と背景の色をパレットから選択する。

Stacks

Add Slice : 現在表示している画像の後ろにスライスが1枚追加される。

Delete Slice : 現在表示している画像が削除され、1枚減少する。

Next Slice : 次のスライスを表示する。

Previous Slice : 前のスライスを表示する

Set Slice… : 表示するスライスの番号を指定する。

Make Montag… : スタックを一覧表示する。

Reslice [/]… : 任意の方向からスライスを切り、stackを作成可能。

Orthogonal Views : Axial, Sagittal, coronal表示。

Z Project… : スライス方向で投影して一枚の画像を出力する。平均、最大値 … 等

3D Project… : 軸を指定してあらゆる方向から投影する。

Plot Z-axis Profile: スライス方向のプロファイルカーブを描く

Measure Stack… : 選択範囲でmeasure(Aera, Mean, Min, …)をすべてのスライスで行う。

Label… : 画像にラベルを付ける。選択範囲がある場合はその傍にラベルがつく。

Statistics : 選択範囲のvoxelの統計情報を求める。voxel体軸方向の長さはスタック全体となる。

Animation : アニメーション動画を作成する。開始・終了フレーム、速度を指定する。

Stacks→Tools→

Combine… : 画像を縦または横方向にくっつける

Concatenate… : 画像をスライス方向に連結する

Grouped Z project… : スタック全体ではなくグループに分けてZ projectionを行う

Insert… : SourceからDestinationに座標を指定して挿入する

Magic Montage Tools : Montageをカスタマイズするための様々なオプション

Make Substack… : スタックから抜き出して新しいスタックを作成

Montage to Stack… : Montageからスタックに変換

Plot XY Profile: スタック全体のprofile curveを得る。結果は下部のバーをスライドすることで閲覧可能。

Reduce…: Reduction Factor(R)だとスライス枚数が1/Rになる

Remove Slice Labels: Set Label…でつけたラベルを削除する

Reverse: スタックの順番が逆になる。1,2,3が3,2,1となる

Set Label…: ラベルをつける

Hyperstacks

Hyperstackとは、複数の次元を持つ画像データセットを扱うための形式。

New Hyperstack…: 複数の次元を持つ画像スタック(Hyperstack)を新規作成

Stack to Hyperstack…: 画像スタックをHyperstackに変換

Hyperstack to Stack: Hyperstackを画像スタックに変換

Reduce Dimensionality…: Hyperstackの次元を削減する

Crop/Duplicate…/Rename…/Scale…

Crop: 選択範囲を切り抜く

Duplicate…: 選択範囲を複製する。範囲選択していない場合は画像全体を複製する。

Rename…: 名前を変更する

Scale…: 画像の縦横比率を変更する。

Transform

Flip Horizontally: 左右反転

Flip Vertically: 上下反転

Flip Z: スライスの順番を逆転させる

Rotate 90 Degrees Right/Left: 右または左に90°回転

Rotate…: 角度を指定して回転

Transform: 平行移動

Bin: 圧縮する。隣接するピクセルをまとめて(3×3などのグループにして)平均する など

Image to Results: 画像の画素値をリスト表示する

Results to Image: 画素値のリストから画像に変換する

Zoom

In [+] : 拡大

Out [-] : 縮小

Original Scale : オリジナルのサイズで表示

View 100% : サイズが大きすぎるor小さすぎる場合にウィンドウサイズが調整されているが、その調整を無効にして100%で表示する

To Selection: 選択範囲を中心に拡大表示

Scale to Fit: ウィンドウサイズに合わせて表示する

Set…: 拡大率・中心座標を指定して拡大表示

Maximize: モニターに表示できる最大サイズで拡大

Overlay

Overlayは、元の画像データを変更せずに、画像上に追加の情報やグラフィック(選択範囲やテキスト、画像など)を重ね合わせるためのもの。

Add Selection… : 現在の選択範囲をOverlayとして残す

Add Image… : 画像をOverlayとして表示する

Hide Overlay: Overlayを非表示にする

Show Overlay: Overlayを表示する

From ROI Manager: ROI Managerに登録した選択範囲をOverlayとして追加する。

To ROI Manager: 画像上にあるOverlayをROI Managerに追加する。

Remove Overlay: Overlayを削除する。

List Elements : Overlayの情報をリスト表示する。

Flatten: Overlayを画像に埋め込んだ状態(Overlayではない)で新しく画像を作成する。

Labels…: Overlayにラベルを追加する。

Measure Overlay: Overlayの範囲でmeasureをする。

Overlay Options…: Overlayの太さや色などを変更する。

Lookup Tables

Lookup Tables: グレースケール画像をLUTに従って配色する。

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